年に一度の定期健康診断に行ってきました。身長、体重、視力、聴力、血圧などを一通り測り、採血の番になったときのことです。看護師のかたが「採血するほうの腕を土台の上に軽くのせてください」と言うので、そのとおりに腕を乗せます。次いで「親指を中にして軽く握ってください」と言われました。
それを聞いた瞬間的な私の反応は「えっ、親指包むの?」です。大半の人は「えっ、別に親指を中に入れるの普通じゃない?」と思うはずで、この看護師のかたの言葉にまったく違和感を覚えないことでしょう。でも、空手が習慣になっている私にはなかなかどうして、とっさに「えっ?」と思ってしまうことなんです。
空手では、というより多くの武道では(もしくは恐らくすべての武道では)拳を握るときに親指を中に入れることは決してありません。その拳で何かを突いたとき、衝撃で親指を痛めてしまうからです。拳の握り方の手順は空手の流派や武道によっては多少異なるかもしれませんが、一般的には小指から順番に指を折り曲げて握り込み、最後に親指で四本の指を包み込むようにして握ります。
私の感覚では、大人、子どもに関係なく初めて空手を習う初心者の人たちのうち、10人に1人は親指を中に入れる握り方をしている気がします。比較的子どもに多く見られます。空手を指導する際は突きや受け、蹴りなどの基本動作よりもまず、拳の握り方や呼吸の仕方などを教えてあげることが大切になります。
この機会に、採血のときに親指を中に入れる理由について調べてみたところ、当然のことながら医学的・看護技術的なきちんとした根拠があるようです。親指を中に入れたほうがいい時や入れないほうがいい時は目的によって変わるということになりますが、私の場合は来年の健康診断のときにも同じ反応をしてしまう気がします。実は今回に限らず、昨年も一昨年もそうでしたので(笑)
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写真の左が健康診断での握り方、右が空手での拳の握り方です(イメージ写真用に小学生女子が拳の握りを協力してくれました(^^))。
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